大田調布支部 掲示板
- 2022年07月27日 (水)
- 【大田調布支部】
この記事は2022年7月に掲載されたものです。
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支部長を交代するに当たり、副支部長を四期12年、支部長を二期6年勤めましたが、四月一日で交代させていただきました。
現代社会は少子高齢化が著しく、次世代の育成が難しいと言われておりますが、最近(6月)の御葬儀のお話をさせていただきます。
『数え百三歳の出直しに学ぶ』
T子さんが穏やかに出直しされました。若くして夫婦で新宿に寿司屋を構え、復員後の主人を病で失うも、戦後の混乱の中も神様と会長様に支えられる安心感のおかげで、常に笑顔と喜びの陽気ぐらし。
明るい嫁と二人の女将で亡夫の店を繁盛させ、光輝かせました。
ご葬儀は四人の孫の家族に囲まれ、私がみたまうつしを行いました。
しかしT子さんが傘寿卒寿を迎えた頃、大切な子供たちと嫁を病気で、店を明治通りの区画整理で失い、最後の十年間は入院生活でした。
形の上では「平家物語」の「諸行無情、盛者必衰」の寂しさです。
しかし明るい人柄は人皆に慕われ、最後まで頭脳明晰で感謝に溢れた天晴な出直し。
孫は「お婆ちゃんに喜んでもらいたい」と、会長に葬儀を頼みました。
孫たちの個性派様々ですが、陽気ぐらしのお婆ちゃんが育んだのは、孫たちの『思い遺り、優しさ』であり、子孫が人生を幸せに生きるための宝物、徳分でした。
孫たちの心の中にお婆ちゃんの優しさが生き続けているのです。